「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか(中村 哲さん)
2007年 10月 31日
先日、中村哲さんがテレビに出演されていた と書いた時、ペシャワール会のサイトをリンクしておいたのですが、よく見ていませんでした。今朝、あらためて、のぞいていみると、「中村医師の報告」というのがありました。
最新の報告は、「テロ特措法」はアフガン農民の視点で考えてほしいでした。
~「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか~というサブタイトル。国会で、アメリカへの貢献を「国際貢献」という言葉にすりかえている方々に、つきつけたい言葉なので、一部引用させていただきます。
テロ特措法延長問題を議論する前に、今なお続く米国主導のアフガン空爆そしてアフガン復興の意味を、今一度熟考する必要があるのではないか。日本政府は、アフガンに1000億円以上の復興支援を行っている。と同時にテロ特措法によって「反テロ戦争」という名の戦争支援をも強力に行っているのである。
「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか。干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な「安全保障」になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった。他人事ではない。特措法延長で米国同盟軍と見なされれば反日感情に火がつき、アフガンで活動をする私たちの安全が脅かされるのは必至である。繰り返すが、「国際社会」や「日米同盟」という虚構ではなく、最大の被害者であるアフガン農民の視点にたって、テロ特措法の是非を考えていただきたい。
とくらBlogより転載です。